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居場所 ~私と先輩~


はじめて あなた に会ったのは、学校の屋上だった。

私は高校1年の秋に転校してきた。
人見知りな私は1ヶ月経ってもクラスに馴染めずにいた。

お昼は一人屋上で過ごす。
急に悲しくなり声を出して泣いてしまった。

「うるせーな!こんな所でギャーギャー泣くなよ」
屋上の影で声が聞こえた。1コ上の山崎先輩だ。
怖いと有名だけど、近くで見るのは初めてだった。
「うるさくて昼寝もできねーよ」
「...ごめんなさい」
私は思わず謝ってしまった。

「みんな俺の居場所を奪うんだよ」
先輩はボソッと言って、何処かへ行ってしまった。
私には悲しそうな表情に見えた。

居場所...

次の日もクラスに居場所のない私は屋上に行く。
一人で食べるお弁当。空を見て過ごすお昼休み。

私は自分で居場所をなくしているのかもしれない。

数日後の雨の日。
雨の日はいつも屋上のドアの前でお昼を食べる。

...足音が聞こえる。
「先客か」
山崎先輩だ。
「私、もう行きますから」
「いいよ お前の居場所だろ」
と先輩は返す。
「...でも」と、私が言うと
「じゃあ、話し相手になってくれ」
そう言って先輩は階段の少し下に座った。

先輩はいろいろ話してくれた。
そして先輩は みんなが思ってるような人ではないとわかった。
でも人見知りの私は相づちも上手く打てなかった。

チャイムが鳴る。
「つまらない話で ごめんな」
そう言って先輩は行ってしまった。



毎日 屋上に行く私。
たまに来る先輩。
少しずつ仲良くなった。

私の悩みも聞いてくれた。
厳しい言葉だったけど、私のことを理解して
どうすればいいか考えてくれたんだと思う。

先輩は優しい人...


2年生になり、クラスに慣れてきて
一緒にお弁当を食べる友達もできた。
友達に山崎先輩のことを聞くと悪い噂話ばかり。
でも、それは噂話...

私の知ってる先輩は優しい人。
それは誰にも言わなかった。

お弁当を食べたあと たまに行く屋上。
先輩に会う日は少なくなった。
「新しい居場所ができたんだろ。もうココには来るな」
と、言いながらも会ったときは話しをしてくれる。


冬になり、友達といる時間が増えると
屋上に行かなくなり先輩に会うこともなくなった。

そして3年生の卒業式。
そこには先輩の姿はない。
私は仮病を使い屋上に行った。

「卒業式 出ないんですか?」
いつもの場所で寝ている先輩に話しかけた。
先輩 「あーゆーの苦手なんだよ」
私  「ここで話すのも最後ですね」
先輩 「そうだな。もうココには来るなよ」
私  「大丈夫です。居場所、できましたから」


大切な友達。
思い出の屋上。

先輩に会えたから居場所ができた。

今の私の居場所
それも あなた のおかげです。

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