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居場所 ~俺と真由美~


子供の頃から悪ガキだった俺。
中学に入り親が離婚し、母親に引き取られた。
夜の仕事で俺を養ってくれたが
代わりに毎日のようにいろんな男が家に来た。
家に俺の居場所はなくなった。

帰る場所をなくした俺は外で悪いことを繰り返した。
そんな俺に中学2年のとき担任教師が教えた言葉
【是是非非】
正しいことと悪いことを区別できる人間になりなさい。
何度も言われた。
教師は嫌いだっかが担任の『木本』だけは信用できる存在だった。

中3になり、木本が交通事故で死んだ。
子供をかばっての事故だった。
唯一信用できる教師を失った。

真面目にはなれないが、間違ったことはしない。
そう決めたのは高校に入学するときだった。


しかし中学時代ヤンチャで有名だった俺を怖がって誰も寄ってこなかった。

ある日、屋上でカツアゲしている3年を止めようとし喧嘩になった。
その噂が広まり、さらに怖がられ俺は居場所をなくした。

何も変わらず2年になった。
俺の居場所は屋上と保健室だけだった。



秋になり昼休みに屋上で昼寝をしていると
女がでかい声を出して泣いている。

昼寝の邪魔をされた俺は少しイライラして
「うるせーな」と、言ってしまった。
俺はそのまま屋上を出た。

数日後、昼寝をしようと保健室に向かうと
鍵がしまっていて入れない。
「雨だけど しょうがない、屋上に行くか」

屋上に向かうとドアの前に人がいる。
なんだ先客か...
この前、屋上で泣いてた女だった。
よく見ると可愛い。
俺は思わず「話し相手になってくれ」と言っていた。
彼女はつまらなそうに話を聞いていた。
「『真由美』です」と「はい」しか喋らなかった。

そして、真由美とは屋上で会うと話をするようになった。
「転校してきたばかりでクラスに馴染めない」とか
「人見知りで なかなか仲良くなれない」とか
悩み事を聞いた。


俺が3年になって少しすると
真由美はあまり屋上に来なくなった。
少し寂しい気もするが、新しい居場所を見つけたんだろう。
そのとき真由美のことが好きだと気づいた。


そして卒業式の日。
悪い奴らは式には出ない。
普通に出ようとした俺に視線が集まる。
居づらくなり屋上に向かった。

少しして真由美が来た。
屋上での最後の会話。
抑えていた気持ちを我慢できずに、好きだと言ってしまった。

真由美は恥ずかしそうに言った。
「...私も」


そして俺は大切な居場所を手に入れた。
この居場所だけは失いたくない。何があっても守り続ける。

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