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知らない番号


僕はトイレを我慢していた。

信号待ちで車のナビを確認
少し先にコンビニがある。

駐車場に車を停め、走ってトイレに向かった。

...混んでいる。
まだ我慢できる。待とう。
暇つぶしにゲームをやろうと思いポケットに手をいれる。
ない...携帯電話を車の中に忘れた。

僕は並ぶのをやめて車に戻った。
携帯電話を見ると不在着信1件。知らない番号だ。

次の瞬間 駐車場にいる僕の目の前をトラックが通り過ぎた
大きな音と共に そのトラックはコンビニに突っ込んだ。
ほぼ形のなくなったコンビニを見て尿意はなくなった。
もし、あのままトイレに並んでいたら僕は生きていなかっただろう。


それから数ヶ月後。
携帯電話の着信音で目を覚ました。知らない番号だ。
ふと、コンビニの事件を思い出した。
ココにいると危ないのか?
僕は財布と携帯電話を持ち、急いでアパートの外に出た。



入り口付近で揺れを感じた。
そして、揺れは大きくなる。
...地震だ。
数分してアパートは崩れた。
外に避難してきた人もいるが、ほとんどの人はガレキの中。
古いアパートで耐震対策が不十分だったらしい。
僕は知らない番号に助けられた。

それからも何度か助けられ、常に携帯電話を近くに置いていた。
トイレにも、お風呂にも。


知らない番号の着信がなくなってから1年が過ぎた。
仕事で大事な会議に遅れそうになり急いでいた。
車を走らせ会社に向かう途中、携帯電話を忘れたことに気づいた。
1年も何もなかったんだ1日くらい大丈夫だろう。
そう思っていた。

次の瞬間 信号無視の車が突っ込んできた。
車はグシャグシャになった。

救急車で病院に運ばれる途中
薄れていく意識の中で携帯電話の着信音が聞こえていた...

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