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もう一人の自分


僕のなかには誰かいる...

二重人格とか
そういうものではない。

頭の中で声がする。
初めての声は7歳のときだった。

両親とキャンプをしていて
一人で山に入ってしまった僕は
道に迷い、泣きながら歩いた。

その時だった。
「パパとママは右の方にいるよ。」
声が聞こえた。
もちろん まわりには誰もいない。

「君は誰?」
と、僕が聞くと
「僕は君だよ。」
そう答えた。

その声と話をしていると
不思議と落ち着いた。

そして無事にもとの場所に戻った。
「ありがとう」
僕は声に お礼を言った。
しかし、返事はなかった。



その後、その時の話を両親にした。
なんで探しに来てくれなかったのか と

父は言った。
探すも何も いなかったのは
2分くらいだったからな。

僕には何時間も歩いた気がしていたのに...


18歳になった今でも僕には声が聞こえる。
同じように歳をとる もう一人の自分。

何度も助けられた。
そして今回もきっと助けてくれるはず。

僕の前に現れた
僕と同じ姿をした男。
僕に向けられた銃口。

「ねぇ、僕は どうすればいい?」

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